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ベトナム入国:短期であればビザは不要
現在日本人がベトナムへ入国する際に、短期であればビザは不要です。
ビザなしで45日滞在可能(2024年4月時点)
ビザなしでベトナムに滞在できる日数は本記事執筆している2024年4月時点で45日。
ちなみに2023年8月までは3分の一の15日でした。
ベトナムは法律が時々大きく変わります。
滞在日数に関しては事前に確認をとっておくと安全です。
ポイントは、案外現地駐在している人がこの辺りの情報に疎い時があるという点。
頻繁に出張者が往来したり、取引先の視察があるような会社に勤めている方ですと、情報に敏感になっていますし、
得た情報を共有することもあるため、自分でも覚えているものです。
しかし、日本人が一人で一年に1、2度くらいしか出張者が来ないような会社でお勤めの駐在員は知っている必要性もあまりないため、覚えていないというわけです。
自分自身がベトナムへ駐在を開始した時の情報がアップデートされていない状態で、曖昧なことも多いので要注意です。
実は私自身がこのタイプでした。
駐在員から出張で往来するように変わった際、滞在日数や再入国に関わるルールが変わっていることを知らないままでした。
これらの情報は外務省や日本大使館の公式サイトで掲載されていますので、そちらをチェックすると良いでしょう。
また、ベトナム情報を配信するメールマガジンもあります。
そういったメールマガジンでは法律改正に関わる情報もニュースとして取り上げてくれます。
お仕事でベトナム出張が継続的に発生するようになった際には、そういったメールマガジンに登録しておくと良いと思います。
長期滞在希望者は電子ビザで最長90日まで滞在可能
長期で滞在を希望する方は、入国前に電子ビザを取得すると良いです。
電子ビザの取得は大きく次のような流れになります。
(1) 電子ビザ申請サイトで必要な情報、パスポートの写真などを登録(この時点で支払いも実施)
(2) 3営業日待つ
(3) メールで取得の案内を受け取る
(4) 電子ビザを確認するページを開き、印刷をする(→事前に印刷をして、入国しましょう)
以前から電子ビザはありましたが、2023年8月より電子ビザによる滞在可能日数が大幅に延長され、90日間になりました。(それまでは30日間でした)
また、数次ビザ(いわゆるマルチビザ)の電子ビザも発行されるようになりました。(つまり、90日間のうち、何度もベトナムを入出国できるということになります)
金額は次のとおりです。
ビザの種類 | 滞在期間 | 料金 | |
---|---|---|---|
ビザなし | 45 日間 | 無料 | |
電子ビザ | シングル | 90 日間 | 25 USD |
マルチ | 90 日間 | 50 USD |
帰国は90日後だけど、入国直後に1週間だけベトナム滞在中にタイやマレーシアに移動する計画がある
という方は数次ビザを取得すれば良いというわけです。
金額も非常にリーズナブルだと思います。
自分の経験上ですが2023年9月まではベトナムに滞在しながら電子ビザを申請・取得するということができていました。
しかし、2024年9月現在それができないようになっているようです。
つい先日、私の知人がベトナム滞在中の電子ビザ申請を試みましたが、申請ステータスが「Amending(修正)」という状態でメールが返ってきたそうです。(以下の画像のように書かれていたとのこと)
本サイトの主要読者であるベトナムへの出張者には不要な情報ですが、いわゆるビザRUNを考えていらっしゃる方は十分にご注意ください。
APECカードがあれば、イミグレも楽々♪
このサイトの読者の中にも「聞いたことがある」という方もいるかと思いますが、APECカードというものがあります。
正確にはApec Business Trabel Card、ABTCと言われています。
これはAPEC加盟国のビジネス活性化を目的として作られているカードです。
このカードを使うと、ビザを取得することなく加盟国へ入国することができます。
全世界20カ国が加盟しています。
以前は取得するための条件が、少し厳しかったようです。
※年間の貿易額の最低金額や資本金条件があったことがそのように表現する背景にあります。
現在は条件が緩くなり、もしあなたのお勤めの会社が日本の商工会に加入している会社であれば、
おそらく取得可能だと思います。
取得費用はおよそ10,000 円。
申請から取得までは少し期間を要します。
私は2023年に取得をしたのですが、申請から半年間を要しました。
これはコロナ禍の影響によるものだそうです。
私は自分で申請書類を揃え、社内関係者の申請手続きも行いました。
つまり、特段専門知識がなくても一般的な情報に基づいて書類を作成して外務省に提出すれば取得は可能とういことです。
APECカードがあればイミグレの専用レーンも使える
APECカードがあると、ビザが不要なだけではなく、入国の際にイミグレのABTC専用レーンが使えるようになります。
当然ですが、普通の旅行客はAPECカードを持っていません。
そのため、この専用レーンは非常に空いているわけです。
ハノイ、ホーチミンどちらもですが、ベトナムの空港のイミグレは混んでいることが多いです。
成田、羽田、名古屋、大阪、福岡など、日本全国の空港からベトナムに行く便が出ています。
問題はその多くが大体同じ時間帯にベトナムに到着するようになっているということ。
さらに、韓国からの便も重なるため、非常に混み合います。
場合によっては1〜2時間くらい待つこともあります。
そのような中でAPECカードがあるとイミグレを抜けて、荷物を受け取り、空港から目的地へ移動する時間に大きな差が生まれるというわけです。
もし頻繁にベトナムへ移動する機会がある、ベトナム以外の国に行くこともあるという人は、可能であれば取得しておくと良いかもしれません。
まとめ
入国時のビザ手続きについてまとめました。
ベトナムへ出張する際、本記事執筆時点の2024年4月現在のルールからすると短期(45日以内)であればビザの取得は不要です。
また90日以内の滞在であれば電子ビザで誰でも比較的簡単にビザを取得することができます。
往来が多い方で、かつお勤め先の企業がAPECカード取得条件をクリアしているようでしたらAPECカードを申請することも一つの手段として検討の余地があると思います。
入国時に気をつけないといけないのは、パスポートに記載される入国期限です。
この期限はイミグレの職員が間違えて書いてしまうことがあるようです。もし間違えられるとその間違えられた日が正になることだけはよく覚えておいてください。
日本のように「間違えた人が悪い」とはなりません。
イミグレでパスポートを受け取り、滞在期限に誤りがあると気づいたら、すぐに職員へ修正を依頼するようにしましょう。(イミグレを出た直後に必ずパスポートに書かれた滞在期限の日付を確認することが必要)
ベトナムでは本当に罰金を取られたり、大きな問題に発展するので本当に注意をしてください。