2020年1月6日から、米国ラスベガスにおいて「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」が開催された。
米中メガテック企業や両国のマクロ経済を研究されている田中道昭氏(立教大学ビジネススクール教授)とCESを巡る視察ツアーを、株式会社ホワイトホール(弊社)が企画し、多くの方が参加した。
CESはラスベガスにて毎年行われており、家電見本市とはいいながらも、最新のテクノロジーが見られる展示会とあって、世界から人が集まっていました。
日本からもたくさんの企業が出展しており、SONYやPANASONICなどの電気系メーカー、トヨタや日産、アイシン精機などの自動車系、TOTOや積水ハウスといった企業なども出展していました。CESは中国企業の出展も多く、特に深セン企業の出展は多い。昨年の数字でも出展企業約4400社のうち約1200社が中国企業でその中の約480社が深セン企業と言われています。
昨年出ていたアリババやJD.comといった中国大手が今年はほとんど出てないのも、米中関係の影響が大きいと感じます。
それでも深センの企業は多く出ており、フレキシブルディスプレイのROYOLEや、ドローンのDJIなど大企業から、防水ドローンのSwellProや、バッテリーのecoflowなど当メディアでも紹介したベンチャーも出展していました。
Huaweiも出展していたがスマホのみの展示で、中国国内の展示会のようなICT全面推しのブースではありませんでした。
その中でも中国家電メーカー系は大きく出しており、家電系のTCLやSKYWORTH、KONKAなどは8Kディスプレイを中心に展示といった印象です。
全体的にはEVを使ったコンセプトモデルの展示が多く、中でもSONYブースにEVコンセプトカーの展示というのは大きな話題となっていました。
トヨタのe-palleteも話題にはなっているが、SONYなどのメーカーも自動運転EVというジャンルに進んでおり、今後はどのメーカーが強くなっていくのか注目するところです。
中国でもそうだが、ここ数年で新しい業態や、技術が急速に発展し、その応用を課題としながら、進んでいく中で数年前に比べるとより具体化したものが多く、実用的になってきているものが増えてきたと感じます。
雑多なものは淘汰されていき、集約されていくというのは中国でも早いサイクルで起きていて、ニューリテールやシェアリングサービスが分かりやすい例となります。
今回中国の展示会と比べて少ないと感じたのが5G領域です。中国はかなり急ピッチで進めている為か、応用編も具体化したものが多くなってきていますが、CES上では技術の会社なども含めて出展が少なく、米中問題にもつながるので、その様な露出は控えたというのが現実なのだろうかと思われます。街中ではキャリアの広告に5Gという言葉をあちこちに見ることができるので、日本と同じ様に今年から始まるのではないかと思われます。
ここは圧倒的に中国が早いという印象です。
カンファレンスの方ではFacebookのCPO(chief privacy officer)やP&GのCEO、アマゾンのVP(Vice President)などが登壇しており、いま話題のプライバシーにおける取り組みなどについてシェアしていました。
田中教授にも色々なカンファレンスでの話をツアー中にシェアして頂いたので、ただブースを見て回るだけではなく、専門家による解説で深いインプットにつながる視察ツアーになりました。
ラスベガスCESツアー
https://biztrip.jp/tour/ces/