安全かつ快適な滞在のためのホテルの選び方

はじめに

ベトナム出張をするときにどこに宿泊するか?

大きなテーマです。

他の話題と同様、もし知り合いの駐在員がいるのであればその人に聞くのが一番早いわけですが、その情報の裏を取りたい場合や

他の選択肢との比較をしたい方には是非この記事を読んでいただきたいと思います。

ベトナム出張時の宿泊先の探し方

まず最初に考えないといけないことは、宿泊先を決めることですね。

現地に到着した時の行動によっても変わってくると思いますが、平均的な見方としてご参考ください。

まずはエリアを間違えないこと

初めてベトナムに来るという方、まだ不慣れな方にとって案外ポイントになるのが、宿泊する「エリア」です。

おそらく出張時に宿泊する場合、次の3つのパターンになるのではないでしょうか?

(1) ハノイやホーチミンの中心街に宿をとり、そこを中心として各社を訪問する

(2) ハノイやホーチミンから離れているため、訪問先のすぐ近くで宿泊する

(3) その他

それぞれのパターンで宿泊する際のポイントを以下にまとめます。

ハノイやホーチミンの中心街で宿泊する場合

ハノイやホーチミンに宿泊する場合は大体ですが次のようなエリアで宿泊先を探せば間違い無いでしょう

ハノイ:リンラン周辺

ホーチミン:レタントン(Le Thanh Ton)周辺

どちらもいわゆる日本人街として有名なエリアですので、まだベトナムに行ったことが無いという方でもご存知かもしれません。

日本人街が良い理由は、ズバリ食事やホテルの対応で困らない and/or 困ることが最小限に抑えられるため。

実際慣れていない日本人出張者が日本人街以外にあるホテルに宿泊した場合、次のような場面で困ると言って良いと思います。

(1) どこで食事をしたら良いかわからない(ローカルすぎると、食べるものを注文するのもままならない)

(2) タクシーを呼んでもらえない(呼んでもらえたとして、どこに行くのかを伝えられなかったりする)

(3) 空港からタクシーで宿泊先に向かうとき、訪問先からタクシーで帰るときに引っかかる(→今はgoogle mapがあるので比較大丈夫ですが…)

(4) 場所によっては歩行者天国になっていて、タクシーがホテルの前まで行ってくれない

  →これは最近私の知人が遭遇したことです

もちろん、観光で来ている場合は多少不便でも観光地の近くですとかローカルフードが食べられる店が点在するエリアが良いかもしれません。

しかし出張中は適切に時間を使う必要があるはずです。

仕事が順調なときは時は恐らく問題にならないのですが、

トラブルが発生した時は余計なことに煩わされずに仕事に集中するためにもできるだけスムーズに時間をコントロールできるエリアに滞在する方が良いと言えると思います。

ちなみに、最近日本人街でスリ・窃盗などの軽犯罪が増えているようです。

ベトナムはアジアの中では比較的安全な国ですが、元来こういった犯罪がなかったわけではありません。

日本人街で起きる犯罪は、完全に「日本人」をターゲットにした犯罪です。

日本食レストランや日本人が多くいることで、ついつい安心してしまう気持ちもわかりますが、くれぐれも被害に遭わないよう注意してください。

※ちなみに私も10年くらい前にiPhoneを盗まれております

ハノイやホーチミンの中心街から離れた場所で宿泊する場合

訪問先によっては、ハノイやホーチミンの中心街から離れた場所で宿泊しないといけない場合もあると思います。

その場合はできるだけ事前に街と思われるところにあるホテルに宿泊するしかありません。

ホテルは5つ星以上が良いです。

日本のビジネスホテルのような感覚で「安いから」という理由だけで宿泊すると想定外のトラブルに見舞われることも考えられます。

事前にホテルと訪問先、空港そして最寄りの市街地までのルートや時間を調べておくことも忘れずに。

訪問先がホーチミンやハノイから車で1〜1.5時間程度の距離感であるならば、ホーチミンやハノイに宿泊するのが無難であると思っていただければと思います。

※慣れてきたときに少しずつ郊外にあるホテルを利用するようにしても遅くは無いはずです。

その他の場合

「その他」としては、例えば宿泊先が会社的な事情で決まっている and/or 取引先が運営しているホテルなどがあり、

選ばざるを得ない、ベトナム進出を相談しているコンサルティング会社の指定のホテルなどが挙げられるのではないかと思います。

このようなシチュエーションはどちらかというと少数派だと思います。

そのような場合は諦めるしか無いわけですが、次の各ポイントとホテルまでの距離感は把握しておいた方が良いと思います。

(1) 日本人街と呼ばれるエリア

(2) 訪問先企業・工場

(3) 空港

(4) 訪問予定の観光地など

取引先の駐在員や同じ会社の駐在員がいればその人の意見を尊重する

もしあなたの取引先の駐在員や同じ会社の駐在員が既にいらっしゃるようでしたら、その人たちの意見を尊重しましょう。

エリアについてはもちろんのこと、どこのホテルが評判が良いかということも駐在している人は多くの情報を持っています。

それは日本からの訪問者が宿泊して、その感想を聞いているから。

また、悪い噂があれば、日本人の間ですぐに広まるためです。

会食の場所の設定の都合などもあるはずなので、大いに参考にしてください。

迷ったらここにしよう

もし、ハノイやホーチミンの中心街で宿泊するとして、

宿泊先で迷ったら次のようなホテルであれば、良いかと思います。

実際に私が利用したことのあるホテル以外に、評判が良いと聞いているホテルも含めています。

ハノイ
(A) 東屋老舗の日本人向けホテル
(B) サクラホテル露天風呂を提供するホテルとして、ハノイでは草分け的な日本人向けホテル。
ハノイ市内に3店舗を展開。
Iの方がおすすめ。IIはエリア的に厳しい。
IIIはキムマー(Kim Ma)エリアなのでIIよりは良い
(C) レイワホテル人気すぎて予約できないかも
(D) MOMIZI HOTEL安い!ご飯も美味しいホテル。
リンランエリアに2店舗展開中。
ホーチミン
(A) 東屋老舗の日本人向けホテル
レタントンエリアに3店舗を展開中。
併設する居酒屋がポイント。

長期出張あるいはコスト重視&細かいことが気にならない人は民泊も選択肢に

1週間未満の出張であれば良いのですが、1ヶ月近い長期出張の場合、ホテル泊はコストがかかりますよね。

そんな時は民泊もおすすめです。

都市部であれば民泊物件は意外と多い

日本では比較的ポピュラーになってきている民泊ですが、ベトナムでも色々とあります。

私はAir b&b、いわゆるエアビーを利用しています。

エアビー歴は8年(2016年)くらい。

当時、ベトナムの田舎で駐在していたので週末だけ都市部(ハノイ)に出かけていました。

ホテルでもよかったのですが、コストと興味本位で宿泊するようになったというわけです。

その時の名残で今でも民泊を積極的に利用しています。

ハノイやホーチミンでしたら、物件は多いです。

コストはピンキリですが、出張で利用するのであれば1泊あたり3,000〜4,000 円くらいの物件を選べば良いのではないかと思います。

ホテルと同じで場所や時期で変わるのでその辺りは注意してみてください。

日本と同様、マンションの一室を所有しているオーナーが貸している場合がほとんどだと思いますが、中には不動産屋さんが直接貸している場合もあります。

Air b&bだとメッセージのやり取りは翻訳機能があるので比較的安心して行えます。

民泊利用時の注意点

民泊を利用する際の注意点は以下のとうり。

(1) 受付担当者が英語が堪能とは限らない

チェックインの時:受付を担当する人は、基本的には英語を使えます。しかし、英語が堪能ではない守衛のおじさんとやり取りしないといけない場合もあります。

(2) 場所が分かりにくい可能性がある

ホテルと違い場所がわかりづらい場合もあります。

ホストととのやり取りで一番難しいポイントの一つがここですね。日本でも場所が分かりにくくてホストとやりとりを繰り返すことは時々あります(^^;

(3) 深夜に深夜に帰ると閉まっていることがある(泣)

多分、これが一番驚くポイントかも。

民家だったりするので、守衛のおじさんが戸締りをしてくれるわけですが、防犯のためにシャッターを下ろしていることがあります。大概は呼び鈴があるので、そこを何回も押すことで、おじさんが起きてシャッターを開けてくれます。

私も最初これに出会した時は相当焦りました。

どうしようかと思っていた矢先に、バイクを預けにきた人が上記のようにしてシャッターを開けてもらったため、対応の仕方がわかると同時に入室できたというわけです。

できるだけ早い時間に帰れば良いだけの話ですが、接待等で夜遅くなる場合もあるかと思います。こういうこともあるということをしっかり覚えておきましょう。

できることであれば、前もって

「何時まで空いていますか?」

「閉まっている時はどうすれば良いですか?」

と聞いておくのも良いかもしれません。

民泊はコストが安い分、(1)〜(3)のような内容は心得ておきましょう。これらを考慮に入れると、ある意味ベトナム出張上級者向けと言えるかもしれませんね(笑)

必要なものは現地調達で十分

ホテル泊であれば、大概アメニティは揃っています。

アメニティでは足りないと思われるものは、日本国内の出張と同様に持参しましょう。

万が一足りなくなるというものがある場合は、現地調達すれば良いと思います。

ベトナムでも都市部なら大概なんでも揃う

10〜20年前と違い、ベトナムの都市部であれば、日本人が欲しいと思うものは大概入手できます。

もちろん、日本で販売されている商品となると日本商品専門店(輸入販売をしている店)に行く必要があります。

冒頭で話をしたとおりこういう部分でも、やはり宿泊エリアの選定が非常に重要になってきます。

ハノイホーチミン
・トミブン
・アクルヒスーパーマーケット
・アクルヒスーパーマーケット
・ファミリーマート(本当の意味のコンビニ)

現時点で非常に数は少ないですが「Vincom」という商業施設の中には、

その中にマツモトキヨシ、ユニクロや無印良品が営業しているところもあります。

専門店に拘らないといけないものでなければ、消耗品の類はWinMartやサークルKなどの比較的店舗数の多いチェーン店でも入手できるはずです。

時間を見つけて一度覗いてみると良いでしょう。

コストを重要視するなら日本で買って持っていこう

ベトナムで様々なものの入手に困らないという話はしました。

その中には日本で販売されているものも多くあります。

ただ、日本で販売されているものということは、実は輸入されているということになります。

輸入品ですので、関税などがかけられ非常に高くなっています。

そのため、出張前に

「あと少しでなくなるなぁ」

というものがあるのであれば、迷わず近くのドラッグストアで買っていくことをお勧めします。

安く入手できる上、ポイントもつくので。

気が付かなかった場合や、荷物を検査されて、蓋が閉められておらず、全部スーツケースの中に流れ出てしまった場合など、不足の事態は仕方ないですが…。

輸入品に限らず、基本ベトナムでは何でも高いと思っておいてください(笑)

郊外に宿泊するときは発想を180度変えることが大切

ベトナムはすごい勢いで発展しています。

しかし、まだ中心街と郊外との差は大きいです。

郊外に宿泊する場合は、前項とは全く違う発想に切り替えましょう。

郊外ではコンビニはないと思うこと

まず郊外には「コンビニ」がないと思って行動しましょう。

物を入手するにも、いわゆる「パパママストア」や地元のスーパーで購入するしかない場合も多いです。

場所によってはチェーン展開している大手スーパーがあることもあります。

例えば「ロッテマート(「お口の恋人、ロッテ」のあのロッテですが、韓国資本で展開されているスーパーです)」や「GO」というスーパー。

場合によってはVincomがある場所も多いです。

宿泊するホテルとそれらのスーパーや商業施設までの距離感は予め確認しておきましょう。

ちなみに「パパママストア」というのは、家族経営している雑貨店で、文字通り色々な物を売っています。

ただ、商品点数は限られているので、自分が欲しいものがあるかどうかは運次第です。

両替もままならない場合もある

宿泊の話題とは関連が薄いですが、前項に関連して書いておきます。

郊外で買い物をする際、チェーン展開しているスーパーであればおそらくクレジットカードが使えると思います。

ただ、「パパママストア」ではほぼ間違いなくクレジットカードが使えないと思ってください。

基本は現金です。

スーパーだけではなく、カフェなども同じです。

空港で日本円を大量にベトナムドンに換金していれば良いのですが、していない場合は地元で地元で換金するしかありません。

「ホテル」であれば大丈夫だとは思いますが、もし断られた場合は銀行や金屋さんに行く必要があります。

そこに辿り着くまでが至難の業かもしれません。

おそらく郊外に宿泊されるような場合は、アテンドをしてくれるベトナム人がいるはずなので問題はないかもしれません。

しかし、万が一そうではない場合には、必ず事前に銀行や金屋さんをチェックしておきましょう。

まとめ

宿泊についてポイントを書いてみました。

繰り返しになりますが、ベトナムへビジネスで出張される場合、恐らく誰かしらアテンドをしてくれるシチュエーションがほとんどだとは思います。

最初はその方のアドバイスに従ってホテルを決めたり、行動をする方が無難と言えるでしょう。

人によって持っている情報に偏りがあることも多いので(つまり、私自身も全てを知っているわけではないということになりますが)、

その方のアドバイスを参考にしつつ色々な意見を聞きながらご自分の気に入った宿泊先やスタイルを確立していけば良いのではないかと思います。

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